いまの暮らしだより(木下知子)

—– いま、どんな暮らしをしていますか?

いろんな方にきいてみた、いまの暮らしのこと。
いただいたさまざまなお返事を、ひとつに束ねた<いまの暮らしだより>です。

今回は、大阪は京橋、古くて渋い雰囲気のある印刷所跡地、の、一角にある本屋さん、SUS〜くらしと本のみせスウス〜を営む 木下知子さん(INSTAGRAM@sus_books) からいただいたおたよりを紹介します。


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お店のある京橋と、田舎にある自宅との間をせわしなく行ったり来たりしていた日々が一変したこの春。

親子ともに時間に追われることがなくなって、家での時間を楽しむ毎日が続いています。

そう思えるのは家族のおかげで、だらだらしていても、こんな時だからと料理のレパートリーが特に増えることがなくても、家がキレイに片付いてピカピカになるわけではなくても、文句を言われることもなく、笑ったりたまにケンカしたり。

息子の勉強をみたり、一緒に遊んだりする合間に仕事をしようと思うけど、結局ほとんどはかどらず、まぁいっか、とあきらめて。

寝る前に本を読んでる時「えーもうちょっと読んでよ!」のリクエストに、次の日の予定を気にせず応えることができる日々。

介護の仕事をしてる旦那さんはこれまで通り出勤しているので、息子と二人で長い長い夏休みを過ごしているようです。

そうやってのほほんと楽しいことだけを考えてずっと過ごせたらいいんですが、心がギュッとなるような嫌な気持ちになることもあります。

その原因はだいたい「人」にあって。

モヤモヤしたりドロドロしたり心が黒く塗りつぶされそうになると、自分も嫌な人間だと思えてくるのです。

でもいいのか悪いのか現実逃避するのが得意な私は、とりあえず目を背けて本を読んだりゴロゴロしたり馬鹿なことを言ったり、楽なことをしています。

目を背けずに自分の内面を見つめて解決するべきなのか。
それとも、そういう嫌な自分も認めてあげるべきなのか。

少なくとも今は、どっちでも無くていいような気がしています。

踏ん張りどころで踏ん張れるように力を蓄えられていたら、それでいいんじゃないかと思うんです。

だから今はみんなが元気でいられるように気をつけながら、自分も家族も時にはちょっと甘やかして、また笑顔でみんなに会える日に思いを馳せています。

 

 

(いまの暮らしのたのしみや、これがあるから大丈夫、なものや景色やひとの写真)



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