BIBLIO POST 1(awaiya books)

ひとり一冊、5分くらいで、本を紹介しあうはずが3時間経っていた、しずかにあつい、冬の夜。
はじまりのBIBLIO POST、本編のはじまりです。

 

< 登 場 人 物 >

(小説との関係)
み)みなも / みなもとだよりとawaiya books(小説育ち)
一)一瀬大智 / とおくを描くひと(ふとした時にめくる)
さ)さっちゃん / awaiya books(はい、読みます)
ヒ)ヒロハタジュンヤ / グラフィックデザイナー(読まないです)
ど)どいちゃん / オフィスレディ(年々減ってはきていますが読みます)

→ 前書きと<0. 雑談:紙とか文庫本とかのはなし>


<1.プラネタリウムのふたご(著:いしいしんじ)/ みなも>

み)これ、いしいしんじさんが書いてる本です。いしいしんじさん。(の作品)が、たぶん私、めっちゃ好きなんです。昔(本を)けっこういっぱい持ってて、1回全部処分したんです。そのときにとっておいたやつとか、結局買いなおしたやつとかで、家にある小説はだいたいいしいしんじであるっていう状態です。その中の1冊で、冬っぽい(*この日は、冬に読む本、というお題がありました)「プラネタリウムのふたご」っていう本を持ってきました。

長いんですよね、けっこう。超、長編。
思い出そうとおもって読もうと思ったけど、、読みだしたらもう、ところどころ、やっぱりよくて、すぐ(目が)潤む。

一同:(笑)

み)ちょっとファンタジックな話を書く方で。架空の街、そこは工場がずっと動いてるから夜空が見えない。星が全然見えない。そんな街があって。そこに娯楽としてあるのが、プラネタリウム。そのプラネタリウムで拾われた双子がこう、育っていくんですけど、その話が、なん、何、何がいいって、、ちょっと、言えない(笑)。

 

一同:(笑)

 

ど)難しいですよね。

ヒ)難しいですね。

み)難しいですよね。
なんか、手法って言うか、、言葉がめっちゃよ良くて、っていうか、うーん…なんて言うんやろうなぁ。

いつもこの本、いしいしんじさん書いた本を読んだあとは、自分の心、自分から出てくる言葉がすごい静かになる。こう、いつも、ざわざわしてる、喋りすぎてる感があるなって自分でも思う時があるんですけど、それをちょっと、元に戻してくれる?というか、こう、平らにしてくれる感じなんです。
それが何でかは分からへん。なんでかこの人の本を読むと、私はいつもそういう感じになって、なんか自分の言葉を取り戻した感、ていうかちゃんと自分の言葉喋れる感じになる。がっつり読むんじゃなくて、部分部分で読んでも、そういう効果があるっていうか…
だから、1回通しで読んでからの、まだ、まだ何回も楽しめるみたいなのがあります。はい。

 

一)・・・冬っぽさはどこにあるんですか?(*この日は、冬に読む本、というお題がありました)

み)冬っぽさはね、、、あ、冬っぽさはね、星、、星の話がなんか、え、でもそれめっちゃ山場やねんな、、(笑)

一同:(笑)

み)山場っていうか、町じたいに、あ、それこそ山があるんですよ。そこの山での、行事みたいなのがあって、冬に行われる行事なんですけど。その期間しかできひんみたいな。

(話しながら、あれ?という顔になる)

え、冬じゃないかも知れへん、ちょっと待って、なんか、さっきから思っててん。勝手に寒いイメージやったけど冬って書いてたかな、、(笑)

その行事、熊を、熊が、熊狩りみたいな行事があって、熊を、こう、皆で山に入って探すんやけども、その熊狩りが結構重要なんですね。最初、生まれたての赤ちゃんやったのが、14歳ぐらいになって、で、もうちょっと大きくなる。(その間)熊狩りは何年も行われている感じですね。
双子のうち、一人は手品師になって、一人はそのお父さん、ていうか拾ったひとの跡、跡継ぎっていうかサポートみたいな感じで、プラネタリウム解説員みたいなことをするんですけど、その、星の話も、なんかすごくロマンがある。星ってなんか冬の感じ。やと私思ってたけど、、、、、

ど)双子は男の子かな?

み)双子は男の子です。めちゃくちゃ綺麗な双子。
って書かれてます。銀髪らしい。
(後ろの解説文を読んで)おのおのの運命に従い、彼らの果たした役割とは…。って書いてますね。
ファンタジーやけど、実際っていうか現実の、感情の動きっていうか、こう、辛いときとかのことがちゃんと書かれてるっていうかむしろ、リアル。みたいな感じを、、、うまく言えないけど、大丈夫かな、これ、全然大丈夫じゃない感じがしますけど。(笑)

一)わかります。(つよく頷きながら)

ど)大丈夫です。(しっかり目をあわせて)

み)はい。なんか、なんか、難しいですね。中身を言っちゃったら。

ど)ネタバレっぽくなっても、ね。

み)そう、私は聞いた話すぐ忘れるから。

一同:(笑)

み)聞いても、全然楽しめるタイプなんですけど(笑)。

 

ど)昔、「ぶらんこ乗り」

み)いしいしんじさんの?

ど)読んだことあります。

み)感じとしては、あのテイストです。ちょっとファンタジックな香りをまといつつも、なんかこう、人間とか生き物とか、でっかいテーマの深いところをこうずっと掘っていってるっていうか。そういう感じの人ですね。

さ)あぁ。

み)ハァ…(笑) (さっちゃんの あぁ のおかげでちゃんと伝わったようだ、と安心のため息)
以上。プラネタリウムのふたご、の話でした。

一同:(拍手)

 

(一冊の本について、5分で話をする、、なんとも難しいですねえ。次回は、長いみかん休憩に入ります)

POST:BIBLIO POST