(古)本と喫茶 awaiya books
の、ふたりが交わす 往復書簡(のようなもの)、瞬き便(またたきびん)。
今回は、みなもから さっちゃんへのおたよりです。
awaiya booksのふたり
みなも(帰りを待っているほう/いれもの担当/老アラサー)
さっちゃん(広島にいるほう/なかみ担当/ヤングフェアリー)
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さっちゃんへ
すてきな手紙をありがとう。
ぜんぜんちがう場所へ行って、たのしいことばかりじゃなくっても、へこたれずに、相変わらずのまなざしで、うつくしいものを見つけていい気持ちでいる。
さっちゃんの暮らしをおもうと、あわくやさしいひかりと風にあたるような心地がします。
しずかな、おだやかな、いい気持ちです。
いつも、ありがとう。
手紙はいいものですね。
その時々の、気候だとか、気分だとか、ことばに書いていないちいさなことまでまるごと思い出すようなところがある。
そのとき、そのひとをおもうじぶん、そのものが映り込んでいる。
そうとは思っていなかったけど、手紙ってすごく、あわい、のかんじがするものだったんだねえ。
そういえばいま、ちょうど、手紙がそのまま本になったような本を読んでいます。
本じたいもおもしろいのですが、そのなかにね、おそらく以前のもちぬしのものだと思われる映画のチケットが挟まっていました。
その日付が、1998年で、それがなんだか、すごくよかったの。
時間でも、距離でも、はなれているところから、いろいろを介して、いろんな景色をとおって、いまここにある。
そういうものを、わたしはすきなんだなあ、とあらためて気がつきました。
思えば、そういうことに心を寄せてばかりのような気もします。
なんだろうなあ、この癖(へき)は?
でもそのおかげで、いま、こんな手紙を書いているんだろうね。
なんにも決めずに書きはじめて、いつもより時間がかかってしまいました。
すこしつぎはぎの感じ、読みにくかったらごめんなさい。
からだに気をつけてね。
また書きます。
みなもより
